イチロヲ

ときめきサイエンスのイチロヲのレビュー・感想・評価

ときめきサイエンス(1985年製作の映画)
3.5
異性に興味津々の男子高校生二人組が、コンピューター技術を駆使することにより、エッチな年上オネーサン型の人造人間を誕生させる。少年の通過儀礼を題材に取っている、ナンセンス・コメディ。

同居する兄の独裁体制に苦しんでいる少年と、厳格な両親により娯楽を封じられている少年が、抑圧からの解放を求めて人造人間を拵える。あくまでも、アイデンティティの確立が主題であり、脱童貞の要素は描かれない。

コンピューター上でキャラクリエイトしてから、雑誌のスキャニングで得た素材をワイヤーフレームに貼り付ける。そうすると、二次元と三次元が組み合わされた、人造人間が誕生する。あまりにも荒唐無稽だが、パソコン黎明期の夢とロマンが感じられる。

人造人間のヒロインが娼婦にしか見えず、キャラ設定がフワフワしているが、持ち前のロック精神をもとにして、過激な通過儀礼を強要していく展開が面白い。「サランドラ」のマイケル・ベリーマンが、少年に試練を与える役柄で登場するところも必見。
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