「月曜日に乾杯！」で知名度をググンと上げたオタール・イオセリアーニ監督のその前作に当たる傑作群像劇。
彼の作品はそんなに観ている方ではないんですが、個人的には本作が一番のお気に入り。

所謂グランドホテル方式に則った群像劇であり、パリを舞台に多種多様の人々が入り交じり、それぞれが少しずつ作用し合いながらもストーリーが流動的に目眩く展開していく様はこの上なく美しいです。
老いも若いも、男も女も、金持ちも貧乏も、善人も悪人も、皆がそれぞれの生活を送り、数珠繋ぎに巡り巡る１日の風景が丁寧に綴られます。

それは劇中にも登場するように、弧を描きながら回り続ける鉄道模型そのもののよう。
しかし、その輪のような連なりは時の流れと作用して螺旋状に永続しており、人生の重なりとその尊さにふと気づかされるという大変味わい深い作品になっています。
特に鉄道模型の無限とも思える堂々巡りから解き放たれ、邦題にもあるように舟が悠々とゆく姿にはとてつもないカタルシスを感じちゃう。

そう思うと90年代って「ショートカッツ」に「パルプフィクション」に「マグノリア」などなど、グランドホテル方式がかなりトレンドだったなぁと。

■オタール・イオセリアーニ映画祭〜🎬■
　
　
グルジア・トビリシ出身のオタール・イオセリアーニ監督。
彼の作品は、旧ソ連下で公開禁止であったため、1979年にフランスに移住しパリを中心に活動。
　
　
パリ郊外の屋敷に住む風変わりな金持ち一家。
　
この家に住むマラブー（アフリカハゲコウ）の存在がとても良い、笑
私も飼いたい〜笑
　
　
息子ニコラは、身分を隠してアルバイトをしている。
　
ニコラの父親は模型機関車が大好き〜
優雅な浮浪者を家に招き入れる〜
　
　
パリで暮らす様々人たちが、しりとりのようにつながる群像喜劇。
コントのようなシチュエーションも多々あり、クスッと笑えて良い。
　
　
最後は、同監督らしく、「人生は素晴らしい音楽と、美味しいお酒があれば良い〜🍷」
　
穏やかな気分になれる映画だったな〜
　
　

• #素敵な歌と舟はゆく
• #オタール・イオセリアーニ

オタール・イオセリアーニ監督チャレンジ！！😊

三人の登場人物によって、構成されてる群像劇コメディです。
1人目はハーレーを借りてはナンパを繰り返す男、2人目はお金持ちなのに家から家出して、強盗に手を貸す羽目になる御曹司。三人目は、酔いどれおじさん。

物語は説明がないので、すごいわかりづらいです。笑　パリの日常スケッチ的作品。
フランス映画らしい、エスプリなどを詰め込んだ作品なんだけど、劇伴が一切無いので淡々と進んでいく為に、ちょっと退屈しちゃったかも😢

1人目の男と2人目の男は、カフェの娘とくっ付きたいんだけど、あれやこれや試みても、うまくいかず。
2人目の男は御曹司で、カフェで皿洗いやるんだけど、そりゃうまくいかないよねってハナシ。

皿洗いド下手過ぎて、カフェをクビになりひょんな事から、強盗団の手助けをしてしまい、逮捕！と言う展開になります。トボけた作風ですが、文字にすると結構ヘヴィ！
イオセリアーニ監督は、自ら出演を果たしてます🎞️

教訓めいたハナシで、求める人間に成果は出ずとか、我欲を捨てれば楽あり的な思想を感じました。
とくに、物語が繋がっておらず、こちらが予想した作品と全然違っており、少し面食らってしまったかも💦

気になったのが、劇中に出てくるシードル(リンゴ酒)！今の時期キンキンに冷やして飲みたいね！！🥃

エリック・ロメール的だけど、今作はあまりハマら無かった。
何やら年末に掛けて、Blu-ray BOXリリースされるみたいです！🤔