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フェリーニの道化師のleylaのレビュー・感想・評価

フェリーニの道化師(1970年製作の映画)
4.0
フェリーニのサーカス愛と道化師たちへのオマージュ。

イタリア国営放送のために製作したテレビ映画で、子供の頃にサーカスに魅せられたフェリーニの原点のような作品。ドキュメンタリータッチと幻想が入り混じる。

異形の見せものや、怪力の女、白塗りのクラウンたち……怖さとワクワク感が同居するサーカスの楽しさ。フェリーニの子供時代に観たサーカスが再現され、故郷にいた奇妙な人たちが回想される。少年フェリーニの目に映ったクラウンや奇妙な人々は、映画作りの原点と言える。

それから監督になったフェリーニがかつてのクラウンたちを撮影しにローマやフランスへ行くという設定。フェリーニ本人も出演しています。ピエール・エテックスやアニタ・エクバーグも出演。

サーカスは時代とともに消滅しつつあり、フェリーニたちのクルーは、かつてのクラウンを探し求めるが、彼らは老いて、継承者も少ない状態。失われるサーカスをフェリーニが嘆いている。

1人のクラウンの葬儀から、クラウンたちの賑やかで華やかな長い長い祝祭へ。そこから哀愁漂うラストまでのシークエンスが素晴らしい。トランペットが奏でる「引き潮」の余韻たるや!

ニーノ・ロータのサーカスのサウンドにも酔いしれました。
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