トラジャ

ママと娼婦のトラジャのレビュー・感想・評価

ママと娼婦(1973年製作の映画)
3.9
しみじみ良かったな。
以前初めて観たときは、寝てしまったせいもあり、ほぼ覚えていなくて、「ただ男女がずっと暗いベッドルームでポソポソ喋ってる、じめっとした映画」というイメージだった。

でも今回はしっかり観たのもあり、また自分の理解力もついたのか、長ーい1人喋りも、なかなか面白く、なるほどね〜とか、そんなわけないだろ、とか考えながら観れた。

マリーというパワフルな姉御的な人が出てる印象もなかった.みんなボソボソ系のイメージだったから。

長いけど2つの話がに分かれてると思うと、そこまで長くない、との解説者.確かにそう。

ヴェロニカは前半ほぼ喋らず、感情も出さず、自分の事も喋らない、ただアレキサンドルの1人喋りを無表情で聞くだけ。

でも後半は逆転して、ヴェロニカが自分の考えをぶちまけ、感情、考え方を喋り続け、それに打ちのめされたアレキサンドルがダンマリ、ぐったり。
主役が入れ替わってた。

ヴェロニカは周りから娼婦のようだと思われる様に、性的に自由な行動を取り、一見あの時代のフリーセックスの代表のように見えるが、実はそうではない。(と自分で言ってた。)
「本当はセックスはどうでもいい、子供を作るための愛がある行為のみ美しい」
なんて、古風というか、純粋というか、、、


最後はヴェロニカが妊娠したと告げ、アレキサンドルがそれを受けて結婚しよう、という。
結局どうなったんだか。

フランス映画の男はホントによく喋る。
ジャンポールベルモンドも、よく喋ってた、、

それにしてもフランスの人の特有のものかもしれないが、相手の反応などお構いなしで、オチのない話を延々と出来るってすごい精神力だなぁと思う。

補足 
今回はリマスター版で、映画館でアイドルとかいう映画を観てる場面が復活したそう。


ジャックリヴェットと比較される事が多いそうで、本人も意識してたみたい。2人は全く映画に対する考え方が違うそう。
トラジャ

トラジャ