パリパリ海苔

ママと娼婦のパリパリ海苔のレビュー・感想・評価

ママと娼婦(1973年製作の映画)
3.6
左のウインカーが壊れた車、左手を骨折した女友達。敗北の象徴か。繰り返される水のイメージ。カフェにいたサルトルを指さして、ただの大酒飲みだと笑うアレクサンドルとその友人。パリの青春すなわち五月革命は終わり、虚無感の中で、ややこしい女性関係に忙しくしているアレクサンドルは、自分向きの問題がなくなって世の中がつまらなくなったと言うが、ベロニカにとってはまさに彼こそが問題だった。彼女のラスト間際の独白には、サルトルの「人間は自由の刑に処せられている」という有名な言葉を思い出した。
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