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頭上の敵機のlarabeeのレビュー・感想・評価

頭上の敵機(1949年製作の映画)
4.4
【成果が上がる組織の作り方、リーダー論】

何だかビジネス本の様なタイトルを付けてしまいましたが、まさにこれが本作の大きなテーマ。

このテーマって永遠なんだろう。今から75年も昔の作品なのに設定やテーマに全く古さを感じないし、ビジネスに携わっている人が観てもスポーツに携わっている人が観ても組織に関わる人にとって多くのヒントや気付きがあって楽しめる。

と思って色々調べていたら「世のリーダー達は観るべし」とか「企業の研修で教材として使われた」とかやはりその手のコメントも多い。

アメリカ空軍第918爆撃隊はドイツの軍需工場を壊滅させるため、温情派のダヴェンボート大佐に替え、サヴェージ准将に指揮を取らせる。ダヴェンボートの一体感ある組織から、冷徹で結果のためなら信賞必罰、容赦なく部下を更迭させるサヴェージ。

隊員に過酷な訓練や攻撃を強要し、部下から不満が吹き出し反発を招く。一方でリーダーとして先頭に立って爆撃機に乗り込み指揮を取るサヴェージ。彼のやり方で徐々に結果が出始め、隊員達の士気も上がりだす。

しかしドイツ軍の反撃も強まり、自軍も大きな被害を被ることとなる。隊員達を思う気持ちも芽生えてきたサヴェージ、緊張が高まる中、遂にサヴェージの張り詰めた糸が…。

私も会社員で組織の一員なので大いに響いた。組織の作り方、リーダーのマネジメントって一つが正解ではない。リーダーのキャリアや性格でやり方は変わって当たり前。

また組織に求められる成果やミッション、ヒトモノカネなどの資源によっても変わってくる。

ただ、リーダーはより良い組織の束ね方を常に他のリーダーから学びアップデートして行く必要があると思っている。

こういう作品を観ると色んな人と議論がしたくなるなぁ。

そして何と言っても主演のグレゴリー・ペック、脂乗りまくり。カッコいいしタフで強いが、リーダーのほころびも熱演。見応えあったなあ。

しかし第918爆撃隊って!どんだけ部隊があんねん!
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