ぶみ

インビジブルのぶみのレビュー・感想・評価

インビジブル(2000年製作の映画)
4.0
姿は見えないが、殺意は見える。

ポール・バーホーベン監督、ケヴィン・ベーコン、エリザベス・シュー等の共演によるSFスリラー。
生物の透明化を自身に試して透明人間と化した科学者と、彼の悪事に立ち向かう人々の姿を描く。
公開当時、劇場鑑賞した作品であり、久々の再鑑賞。
主人公となる天才科学者をベーコン、彼の研究チームのメンバーをシュー、ジョシュ・ブローリン、キム・ディケンズが演じているが、ベーコンは登場シーンの大半が透明人間状態。
物語は、ベーコン演じる科学者が透明人間となったことから、様々な悪事を働く姿が描かれるが、美人が住む向かいのアパートの部屋に侵入してみたり、同僚の胸をはだけさせたりと、やってることが中学生レベルで、小悪人をやらせたら天下一品のベーコンらしさ全開。
そして何より、本作品の特筆すべきは、二十年以上前の作品でありながら、CGによる透明人間の表現が、最新作と言っても過言ではないほど完成度が高いこと。
また、冷蔵庫に閉じ込められたシューの涙が流れ落ちながら凍るシーンは、細かいところながら、良くできていると感心せざるを得ない。
加えて、終盤に向かい徐々にアクション色が強くなるが、その完成度も中々のもの。
透明人間と言うと最近ではリー・ワネル監督の『透明人間』を思い出すが、負けず劣らずの面白さと完成度を誇る本作品も忘れてはならない良作。

普通のゴリラに戻ったわ。
ぶみ

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