「なんでそんな言い方ができんだよ」
「なんでそんな言い方ができるんだって聞いてんだよ!」
「言い方ァ!」
絶対に隣に住んでいてほしくない人ナンバーワン、石井潤子さん。
民俗学的アプローチとバラエティ番組の使い方がうまくて、個々の断片が接続されていけばいくほど、人間が知ってはならない闇に接近していくスリリングさがちゃんとエンタメ。
出てくるキャラクターもクセがあるのに、あからさまに嘘っぽくない絶妙な演出が通底されている。というかキャスティングがめちゃくちゃうまい。
俺も霊体ミミズに備えてアルミホイルを頭に巻かなくちゃと思う。
鳥の厭な使い方もベタなのになんでこんなに厭なのか……
無機質な文字情報の提示は小中理論マナー。
総じて美術も小道具も素晴らしくて、そういったディテールが怪異への説得力を増大させている。
ラスト、人体発火をワンカットで見せるのが最高にアツい。
「かぐたばって何だァ!」
「たぶんね、もう全部だめなんだよ」
白石晃士作品にはちゃんと毎作パンチワードがあるのも良い。