マヒロ

サイレント・パートナーのマヒロのレビュー・感想・評価

サイレント・パートナー(1978年製作の映画)
3.5
自身の働く銀行に強盗が入ることを知ってしまった男が、それに便乗したある計画を思いつき…というお話。

お金に欲を出した男が奇妙な事件に巻き込まれていく、という展開はどことなくコーエン兄弟の映画を思い起こさせるんだけど、欲望がきっかけでドツボにハマっていくというお決まりのパターンではなくて、意外とコトが上手いこと進んじゃったりする辺りがなんか面白い。クリストファー・プラマー演じる強盗犯も、ギラついた見た目に残虐な性格と恐ろしい男のように見えて強盗する時は何故か必ず変なコスプレをしてくるし、主人公も全く正義の人ではなく、事件の発端となった割には一ミリも悪びれていないあたりクズっぽい。全うなサスペンスものに見せかけて、微妙にカッコつけてないあたりが結構好きな雰囲気だった。

前述のように基本的にサスペンスなのに、唐突にダリオ・アルジェントばりの強烈なショックシーンが挟まれたり、言ってしまえば変な演出も多いんだけど、そういう辺りがこの映画をいかにもTSUTAYA発掘良品らしいカルト映画たらしめる所以なのかな。

(2016.167)
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