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アメリカン・ビューティーのkazu1961のレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
4.0
「アメリカン・ビューティー」
原題「American Beauty」
2000/4/29公開 アメリカ作品 2018-172
アカデミー賞作品賞再鑑賞シリーズ
2000年第72回 アカデミー賞作品賞

ほんと奥の深い作品ですね。美しき破滅、美しき家庭崩壊、美しき人生崩壊。
タイトルとなった「アメリカン・ビューティー」アメリカン・ビューティーとはバラの名前です。映画のタイトルももちろんそこからきています。映画の中で主人公レスターの奥さんが庭に植えているのはこのアメリカン・ビューティー。そしてレスターの妄想の中で女子高生の官能的表現として使用されているのもアメリカン・ビューティーです。
そしてもう一つの意味はアメリカの美しさ、そういうタイトルを付けた家庭崩壊のストーリーです。これだけでも深いですよね。
要するにどこにでもある裕福な中流家庭、外見は美しいが、中身はぼろぼろ。その状況からさらに音を立てて崩れていく様が見事に描かれています。
これでもかの負の要素が小さな人間関係の中に体現されています。 しかしサム・メンデス監督の圧倒的な演出により陰鬱な空気が払拭され、 軽快に時に笑えるような演出されてるのは素晴らしいですね。
そして、さらに作品を魅力あるものにしているのはやはり主演男優賞受賞のケヴィン・スペイシーの演技であり、 他のキャストの演技ですよね。
ラストも衝撃、そしてやはり奥深い。。
ほんと完成度の高い作品です。

アラン・ボールが執筆した脚本を、プロデューサーのブルース・コーエンがドリームワークスに持ち込むことで映画の製作がスタートした。映画の製作は若手演出家のサム・メンデスに監督を依頼、彼にとってこの作品が初めての監督作品となった。平凡な核家族が崩壊する過程で、現代アメリカ社会の抱える闇を時にコミカルに描き出す。娘の同級生に恋する中年男性をケヴィン・スペイシーが演じている。同年度のアカデミー賞では作品賞を含む8部門の候補となり、そのうち作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞の5部門で受賞した。
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