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わが青春の輝きのkyokoのレビュー・感想・評価

わが青春の輝き(1979年製作の映画)
3.7
若き日のジュディ・デイヴィスとサム・ニール。ふたりともあんまり変わってない気がする。まあジュディはだいぶ髪の毛がちりちりだけども。

オーストラリアでは女性監督としては46年ぶりになる長編作品は、古い価値観に反発する女の自立願望満載のザ・フェミニスト映画だった。

19世紀末の開拓農家。
砂嵐舞う中、家族がテンヤワンヤしているのを横目に、小説の書き出しに没頭するシビラ。
小さい姉妹までが縫い物をする横で、気ままにピアノを弾くシビラ(シューマンの「子どもの情景」)。
何かにつけてどうせブサイクだしーというシビラ。
……もんのすごいイラッとする(笑)

まともな結婚ができるように、女らしさと従順さを身につけるべく母方の祖母の屋敷に呼ばれたシビラは、女の人生が嫁ぎ先で決まるという現実を目の当たりにする。裕福な家の美しい令嬢だった自分の母は貧しい暮らしを強いられ、今でも美しい叔母(ほんとキレイだった)は夫が女を作って自分には見向きもしないのを甘んじて受け入れている。「結婚=男に人生を預ける=自分の人生を失う」じゃないか!(しかも美しければいい結婚ができるわけでもなかった)とますます結婚に疑問を抱くシビラ。

愛し愛されているハリーと結婚するか
小説家になる夢を追うか

どっちもやったらいいべよーと思うのだけど、時代が違うんだな。いや、違わないか。これは永久不変のテーマだ。
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