マルセイユからパリへ。5人の男が原題の「赤い輪」が示す通り運命に導かれる。メルヴィルの仏教的思想からの連想で輪廻にも通じる概念だ。
メルヴィルのオリジナル脚本、音楽エリック・ド・マルサン、撮影アンリ・ドカエ。
アラン・ドロン、イヴ・モンタンの2大スターに加えて、ジャン・マリア・ヴォロンテ、フランソワ・ペリエ、ブールヴィルといった3大俳優が出演する豪華なキャスティング。
尚、ブールヴィルの遺作により、素晴らしい仕事を残して去った。
これら作品に関わるアンサンブルが生み出す相乗効果は、今の映画では味わうことの出来ない奥深い世界が広がり、そして男の浪漫に満ちていて、痺れるシーンの連続。
出自が違うが、求道者的な5人の男たちの生き様が濃厚に刻み込まれている。
「サムライ」と甲乙つけ難い、メルヴィルのアラン・ドロン三部作の2本目、フランスを代表するフィルム・ノワールの大傑作。
【アラン・ドロン映画】サムライは何位?おすすすめランキング10作品https://narcos.hatenablog.com/entry/alain-delon-samurai-osusumeranking