しろくま

十七人の忍者のしろくまのレビュー・感想・評価

十七人の忍者(1963年製作の映画)
3.7
《伊賀の忍者の名に懸けて》
〝連判状を奪うほかない。今宵、駿府城に忍び入る〟〝半四郎、指図を聞こう〟〝皆、この若輩者の言うがままに死んでくれるか。今の俺には何の策もない。ただ、運を天に任すのみだぞ〟

東宝の〝七人の侍〟のヒットを受けて、集団による組織的な戦いを描く時代劇もウケるじゃないかってことで、二匹目のどじょうを捕まえようとした感じの東映〝十七人の忍者〟だけど、あまりに人数が多すぎて、誰が誰やら分からないまま、あれよあれよと…。

それにしても、真っ先にお頭が捕まってしまうっていうのは何?敵がいるって分かっているのに、あんな不審な行動をすれば、そりゃ疑われて当然でしょ。

お頭がお頭なら、お頭から後を任せられた半四郎(里見浩太朗)も何の策もなくて、運を天に任せるって言っていたけど、そんな〝出たとこ勝負〟の上司の下で働きたくないなあ。〝伊賀の忍者は頭の命ずるままに死ぬ。これが掟だ〟って言われてもね。

日本をイメージした洋画に登場する〝ニンジャ〟は、いかにもって感じだけど、本作は、これぞ正統派の忍者映画で、魔術のような嘘っぽい忍法を使わないのがいいね。

視聴メモ:2024.05.12/055/東映時代劇Youtube
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