ダンクシー

スパイダーマン2のダンクシーのレビュー・感想・評価

スパイダーマン2(2004年製作の映画)
4.5
「努力しろ 知性は特権ではなく授かり物だ」

やっぱり2が1番おもろい。最高傑作といっても過言ではない。そしてただのアクションエンタメではない。さらにJKシモンズが今作もマジでおもろい。勿論アクションも素晴らしいんだけど、人間関係とヒーローの心理状態の変化を繊細に丁寧に描いていたのがポイント。

ピーターはスパイダーマンである限り、大切な人を危険に晒すことが出来ないから、愛し合うことも出来ない。挙句、新聞社からは叩かれ親友のハリーからは恨まれる始末。大学の勉強だってまともに出来なくて成績は下がるし、ボランティアのように人助けをしているから、バイトする時間も無くお金も全然たまらない。そういうことが積み重なっていき、なんのためにスパイダーマンとして活動しているのか分からなくなる。限界を迎えるわけです。そりゃそうですよね、私生活を犠牲にしてまで人助けをしても、幾度も傷つけられるし全く見返りがないんだから。
そしてスパイダーマンを引退して、普通の生活を取り戻して穏やかになって明るくなるんですが、その間スパイダーマンという抑止力はなくなり犯罪が多発。街中で多くの助けを求める人々や被害者を見て、悩み葛藤する。

ヒーロー側の苦悩というのが本当にしっかり描かれていた。ヒーローだって1人の人間なんだよって。大いなる力があるだけで、他の人と同じように感情だってある。
警察官だって消防士だって自衛官だって医者だって、人を助ける仕事の人々は頼りになるし助けてくれるけど、だからといっていつも落ち着いていて勇ましいかと言われたら違う。ストレスだってとてつもないだろうし、命を失う、失わせるリスクだってある。責任と重圧の中戦っている。全員に感謝されるかといえば絶対されない事もあるし、厳しく罵られることだってある。
だから、一般人に出来ることなんて、しっかり感謝して応援して、いざという時は守ってあげる・助けてあげるくらいだ。いや、それだけなのに、なんで出来ないんだろうか。強く感じたなー。。

「誰の中にもヒーローはいる。だから正直に勇気を持って気高く生きられる。そして最後は誇りを持って死ねる。ときには毅然として大事な物をあきらめることもある。夢さえも」

そして当然技術も上がり、アクションもパワーアップしていた。高層ビルに糸を張って空翔ける姿がやっぱカッコよすぎる。。知らない人はいないであろう、電車を止めるあの伝説のシーンは、いつ観ても最高。スパイダーマンらしい止め方だったし、その後の乗客たちがあまりにもカッコよかった。ここ含めての伝説の場面だよね。特殊な能力を持ってる訳でもないのに、死ぬかもしれないのに、助けてくれた恩人を守るために俺を倒してからだと前に出ていく。あんなの普通出来ないけど、人々にそうさせてしまうくらいスパイダーマンは偉大だってコトよね!
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