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オーロラの彼方へのNobのレビュー・感想・評価

オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)
4.0
ハートフルな味わいとサスペンスのスリルが一体となった異色のファンタジー。

本作を観て、自分の人生もこのようなけーすに当て嵌めてしまう人も多いのではないだろうか。恐らく人生は後悔の蓄積のようなものであり、誰もが軌道修正が出来たらと考えてしまうだろう。それが本作では何ともリアルな一般家庭を背景にしているが故に、観る者の妄想はさらに膨らむ。そして過去を少し変えたことにより、その影響が現在で大きく変わってしまうという描写にもリアリティがある。また、ニューヨークの上空に現れるオーロラという設定にも、間接的な科学的根拠が内包されている部分も興味深い。

二転三転する物語の流れにしても過去と現在のやり取りに緊迫感があり、途中で退屈にするような冗長さは全く無い。若干のご都合主義な部分も感じなくもないが、世間の評価が高いというのも頷ける感動作品である。
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