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ギャラクシー・クエストのEDDIEのレビュー・感想・評価

ギャラクシー・クエスト(1999年製作の映画)
4.1
これはナメてた!フィクションの世界が現実として飛び込んできて、だらしない大人(俳優)たちが凛々しく成長するアドベンチャーコメディ!序盤に感じたB級感は終わる頃にはリスペクトの念に変わった。

かつての大人気SFドラマ「ギャラクシークエスト」の主要メンバーだったジェイソン・ネズミス(ティム・アレン)、グエン・デマルコ(シガニー・ウィーバー)、アレクサンダー・デーン(アラン・リックマン)、フレッド・クワン(トニー・シャルーブ)、トニー・ウエバー(ダリル・ミッチェル)。放送終了から20年が経過してもなお、カルト的人気を誇っており、彼らの収入源はサイン会などイベント中心。俳優としては特段活躍していない様子。
序盤から放たれるB級感!『エイリアン』シリーズで人気を誇ったシガニー・ウィーバーも胸元の開いたセクシー担当というのも面白いんですが、主役ジェイソン役のティム・アレンがかつて人気を誇った主演俳優のあるあるっぽくアルコールに溺れ、いつも遅刻する不真面目さなど問題児的な存在なのがこちら側を腹立たせる要因にもなっています。

この作品、簡単に言うとドラマ俳優たちの演じていたTVドラマをドキュメンタリーだと信じた本物の異星人が彼らに助けを求めに来るというものなんですね。
前述のキャラクターたちも作中は「ギャラクシークエスト」の役名で呼び合うので、ちょっぴりややこしいんですが、どちらかというとドラマの役名で把握しておいた方がわかりやすいですね。

・ピーター・クインシー・タガート艦長(ジェイソン・ネズミス)
・タウニー・マディソン少佐(グエン・デマルコ)
・ドクター・ラザラス(アレクサンダー・デーン)
・技術主任チェン(フレッド・クワン)
・ラレド大尉(トニー・ウエバー)

さらにドラマ中では開始5分で殺される役回りの乗組員6でしかないサム・ロックウェルがガイ役として、実際の宇宙戦争に絡んでいくことで彼ら「ギャラクシークエスト」の面々の仲間入りして、きちんと名字まで与えられる展開が熱い!
ラストシーンの登場人物紹介はちょっと感動して泣いてしまいました。

いやぁ、思わぬ掘り出し物でした。これ『スタートレック』のオマージュもふんだんにあるらしく、私は同シリーズは全く知らない(スポック役のザカリー・クイントしか知りません)ので、これらを知っていると一層楽しめたんだろうなぁとやや残念な想いも抱いてしまいました。
中盤以降からは実際に宇宙船に乗って色んな星に降り立ったり、謎の生命体と戦ったりとただの俳優たちが奮闘する模様と成長していく模様がワクワクします。

現実とフィクションを上手く絡めた良作。SF好きには是非ともオススメしたいですね。

あ、あと本作のテーマソングは「エンタの神様」でお馴染みのあのテーマ曲ですね!

※2020年自宅鑑賞275本目
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