このレビューはネタバレを含みます
原作は6つの死神のお話らしいですが、その中から3話。
「死神の精度」
「死神と藤田」
「死神対老女」
がそれぞれ独立したストーリー。
その時代設定も違っていた。
だけど実は繋がっていたということを知ることになる。
伊坂幸太郎さん作品にはとても多い展開。
主人公は全く怖さのない死神。
怖いどころかイケメンで格好いい。
イケメンの死神が主人公の映画だと昔に観たブラピの「ジョーブラックによろしく」
(面白かったことだけしか覚えていない)を思い出したが、
その点では金城武の死神もブラピに負けず良かったと思う。
女性から見たら「こんな死神なら会いたい」となるのでは?と思いながら観た。
その死神が言葉をよく知らず
「わたし醜いですから」というと顔を覗き込んで「いや、はっきりよく見えてますよ」って返答するし、
「ナンパですか?」には「難破?」と勘違いするし、、、
「雨男」と「雪男」を同類の言葉として使うし、、言葉遊びのようなクスッと笑えるシーンもあって、
とてもゆるいユーモラスな一面がある死神、、、こんな死神が7日間観察し死に値するか判断する。
その判断基準が、、本人が思い残すことはないか? やり切ったという思いがあるか? だから
非常に良心的は死神の判断基準だと言える。
普通に思う死神とは真逆だなあ~
あの黒い犬は何もの? しゃべるし(テロップで)、、犬も死神なん?
そんな感じでファンタジー的なゆるい雰囲気で進むから、、好みもあるでしょうが、個人的には面白いと思った。
そこそこ楽しめた、いやかなり良かった、、名作とかとはまた違う、まあ良作だと思う。
死神以外で良かったのは、、、
生きる気力の薄いOL役の小西真奈美さんが可愛かった。
70歳の老女役の富司純子さん、演技も素適で笑顔がとても良かった。
ラスト数分間、死神の千葉と話をしている時の表情が最高!に好き
終り方が静かで爽やかで、、ほっこりした素敵な余韻を残した。
原作の方はその内に、たぶん数か月以内には読むことだろう?