ラベンダー売りの老人に
いざなわれるように
劇中劇へ
どの場面も
絵画のように美しく
うっとり観てると
劇中劇なのか本筋なのか...
ぽっかり空いた32年の空白が生む
故郷の隣人たちとの村への想いの差
やっと戻れたのに非難され
絶望的な仕打ちを受ける
そんな夫への妻の愛が泣ける
「そばに行きたい」
心にじんとくる言葉
ふたり並ぶ姿が切なかった
霧深い海の向こうにきっとある
愛と女神ヴィーナスの島
神話の島 シテール島
寒々とした風景の美しさ
映像、構図もまた詩的な世界観を生み出す
ラストシーンはまさしく詩でした
テオ・アンゲロプロス監督の
悲しくも美しい叙情詩の物語