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シテール島への船出のmimicotのレビュー・感想・評価

シテール島への船出(1983年製作の映画)
3.9
ラベンダー売りの老人に
いざなわれるように
劇中劇へ
どの場面も
絵画のように美しく
うっとり観てると
劇中劇なのか本筋なのか...

ぽっかり空いた32年の空白が生む
故郷の隣人たちとの村への想いの差
やっと戻れたのに非難され
絶望的な仕打ちを受ける
そんな夫への妻の愛が泣ける

「そばに行きたい」
心にじんとくる言葉
ふたり並ぶ姿が切なかった

霧深い海の向こうにきっとある
愛と女神ヴィーナスの島
神話の島 シテール島

寒々とした風景の美しさ
映像、構図もまた詩的な世界観を生み出す
ラストシーンはまさしく詩でした

テオ・アンゲロプロス監督の
悲しくも美しい叙情詩の物語
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