「阿賀に生きた」そう言える
おもしろい。おもしろくてどこか儚い
スタッフ7人が阿賀に住み、現地の人々の職や生活・日常に寄り添う
出てくるのはほとんどお年寄りの方 一人一人に人生のドラマがありそれを丁寧に撮ることによってスタッフと共に阿賀に生きた感覚を得る
冗談交じりの会話 聞き慣れない方言 登場人物の人生 笑顔 そういったものを丁寧に丁寧に映し出す と同時に彼等が水俣病の被害者であることも…
人間を撮ることに非常に長けていた作品 時にエネルギッシュな 時に儚い実景も含む 阿賀に住む彼等しか得られなかった情景が次から次へと映し出される 小林茂さんのカメラは本当に凄い 200隻の舟を作った職人遠藤さん 餅つきの方 カギ網漁業の方 そこに完璧なシナリオもドラマも存在しないけど 彼等の生きた証が映像を通して伝わってくる いつの間にかホロリと涙することもあった
彼等、人間をフィルム越しに観たもの 具現化することは今の自分じゃできないけども 伝わったものは確かにあって 制作陣の熱も愛情も感じた だからこの作品を観たら「阿賀に生きた」 そんな一言が自然と出た