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なまいきシャルロットのtkykのレビュー・感想・評価

なまいきシャルロット(1985年製作の映画)
4.1
オープニングのジュークボックスから流れるSara Perche Ti Amoで一気に掴まれ、シャルロットの魅力が終始光る作品だった。
思春期特有の子供っぽさと大人らしさが混じった特有の雰囲気と振る舞いがパワフルに感じられる一方で子供とは思えないセクシーさが垣間見えた。
シャルロットだけでなくクララも非常に魅力的で、天才ピアニストであることやシャルロットが一目惚れすることに非常に説得力があった。

音楽の使い方も本作の魅力だった。前述のSara Perche Ti Amoは冒頭だけでなく劇中で何回か流れるが、その明るい曲調が場面に有効に使われていた。
その他にも終盤のコンサートは曲とシャルロットの切迫した様子が重なり、曲が終わると同時に彼女が放心状態になるというシンクロは非常にカタルシスがあった。

シャルロットやクララやルルは子供らしい健気さがありつつも大人らしさを感じる部分もあった。彼女たちに対して周りの大人は良くも悪くも一人の人間として接しており、それがシャルロットらの複雑な心理を際立たせていたように思う。

少し切なさがありながらも明るい作品だった。
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