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マレーナのとぽとぽのレビュー・感想・評価

マレーナ(2000年製作の映画)
3.0
人として見ろ

ジュゼッペ・トルナトーレ監督 × エンニオ・モリコーネ音楽 = 半ズボンから長ズボンへ、戦時中に少年が大人の女性に淡い恋心を抱くノスタルジック青春映画で --- コミカルなところもありながら --- 町の人々が心無く浴びせる発言の数々や、やがて彼女に待ち構えている悲劇など見ていて到底楽しめるものじゃない。
噂で勝手にイメージをでっち上げ生きにくくした挙げ句、不愉快な魔女狩りリンチ。(主人公の父親の暴力同様)男の夢や理想を具現化したとも言えるかもしれないが、下半身で考え欲情した男たちのミソジニーと彼女に夫を取られたなど不満をぶつける妻たち。パッと具体的な作品名が今出てこないけど、こういう展開や要素を持った作品は他にも見た気がする。
見事な音楽、撮影。そして決して奥行きのあるラウンドキャラクター的描かれ方はしておらず、あくまで少年や世間から見たという難しい立ち位置のタイトルロールであるもののそれを見事にモノにしているモニカ・ベルッチの輝きと存在感、体当たりな熱演。ちなみにハーヴェイ・ワインスタイン製作。

勝手に関連作品『トリコロールに燃えて』『ヴァージン・スーサイズ』『小悪魔はなぜモテる?!』
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