中年の時計技師と謎めいた美女が紡ぐ妖艶で官能的な愛の物語
1975年に、撮影開始3日でジャック・リヴェット監督が姿をくらましたという『マリーとジュリアン』を、2003年に『Mの物語』として蘇らせた作品
「あなたに話があるの」と告げられる夢をみた後、夢の続きみたいに現れたマリー（エマニュエル・ベアール）
再会した二人はお互いを求め合い、愛の生活が始まるが...
とにかくマリーが美しい
けれど突然拒絶したり、お気に入りの部屋に閉じこもっているかと思えば、ベッドに誘い淫らな物語を語る..
奇妙で気紛れで不可解な行動をするマリーはいったい何者なのだろうか
物語が紡がれるのはとても静かな時計技師ジュリアンの家
音楽もなく、聞こえるのは
空間に響く時計のチクタク
猫の鳴き声ニャーォ
だけ
きっとひとつひとつの動作に秘密が隠されてる
何気ない会話にも意味がありそう
不思議な雰囲気に満ちた世界観は
『セリーヌとジュリーは舟でゆく』を思い出す
謎 謎 謎 ずっと謎
ジャック・リュベットに魔法をかけられた150分
幻想的なラストが好き
