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トゥルーライズのBACのレビュー・感想・評価

トゥルーライズ(1994年製作の映画)
3.6
・トラックから発射され噴煙をたなびかせながら迫るロケット砲を当たる寸前でかわすハリアー。ハリアーから発射されたミサイルが、同じく噴煙をたなびかせ、橋の高さまで高度を落としていき次々に橋に命中する。吹っ飛ぶトラック。「トゥルーライズ」というとこの場面だった。今観てもここはいいね。噴煙と空間のスペクタクル。

・もう一つ「トゥルーライズ」といえばジェイミー・リー・カーティスとビル・パクストン。この映画、けっこうコメディにしては繊細さに欠けてるんじゃないかとか荒っぽいと思ってしまうところがあるので、二人の可笑しさが無ければキツかったかも。

・アクションやジェイミー・リー・カーティスの良さと、話の荒っぽさの大味さがせめぎ合ってるというかなんというか。そんなに出来がいいわけじゃないけど魅力はあるというか。

・中東のアラブテロリストを何のてらいもなく悪役にするなど、それが通用した時代の作品だなあと思う。今ではこの設定は通用しないだろ。この点で古びて見えてしまうのはしかたない。

・核爆発させちゃいけないだろ。そこもこの映画ダメだろと思わせる点。夫婦の活躍で爆発を止めろよ。なにやってんだキャメロン。
 
・久しぶりに観なおしてグッ、ときたのはオメガセクターの施設を使ってのヘレンへの尋問場面。ヘレンの激しい面や思いを知った上で改めて、愛されてるとジンと来るところはいいね。相棒「良かったな。(嘘発見器のモニターを指さして)ほら嘘は言ってない」とかあればよかったのに。

・その後のホテルでのストリップにはハリーと監督に「あんたらちょっと変態」と思わないではないし、後半に自白剤を打たれたハリーに対するヘレンの尋問(?)はもっとあるべきだと思う。

・ビル・パクストンのへらへら名演(笑)
早逝が惜しまれる。サム・ライミ監督作にとってのブルース・キャンベルみたいに、ジェームズ・キャメロン監督作にとっての守護天使みたいなトレードマークになったかもしれないのに。パクストン=アバターの姿を見たかった。

・娘のデイナの方は「エピソードを入れてる余裕は無いです」ということだろうけど、最後の家族の仲良し姿になるのはちょっと唐突という感じね。
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