イチロヲ

モンキーボーンのイチロヲのレビュー・感想・評価

モンキーボーン(2001年製作の映画)
4.0
悪夢障害の克服を目指している漫画家が、不慮の事故で昏睡状態に陥ったことにより、地獄巡りを余儀なくされる。実写映像とストップモーション・アニメを合成させている、ファンタジー・コメディ。

躁鬱の精神状態に置かれている主人公が、もう一人の自分を陽気な猿のキャラクター「モンキーボーン」として具象化。両者が魔界で対面することになるのだが、モンキーボーンに現実世界の身体を乗っ取られてしまい、ナンタラカンタラ。

主人公が落とされる異世界は、生死を彷徨う人間と魔界の住人が共存している、デビル・シティという世界観によって表現。奇抜なアートワークを駆使した「変なキャラ博物館」の様相を呈しており、大人向けのブラック・ユーモアが炸裂する。

現実世界では、主人公とイイ関係になっている精神科医の女性が粉骨砕身。魔界との橋渡しが絶妙であり、臓器提供者の遺体(演じるのはSNL出演者のクリス・カッテン)に憑依するくだりが、レジェンド級の見せ場になっている。
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