KnightsofOdessa

青春一座のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

青春一座(1939年製作の映画)
1.5
No.127["雨に唄えば"めちゃ流れるやん] 30点

ミッキー・ルーニーとジュディ・ガーランドのコンビ作品群から一本選んどかないと、という思いから選出されたであろう量産型ミュージカル。シャーリー・テンプルの作品は一本も入ってないけど、いきなりそういう忖度始めるのは嫌いじゃない。選者はジュディ・ガーランド好きらしく、コンビ解消後の『若草の頃』まで選出されている。"1001の映画"は入手が面倒な映画ほどつまらないというジンクスがあり、たまに外れると嬉しいが大概地雷である。

トーキー映画の到来によって苦境を強いられる寄席芸人一座の話で、彼らの子供世代は"落ちぶれた"親世代に反旗を翻し、自ら子供一座を結成して対抗しようとする。この時代のミュージカルを観るといつも"映画史のお勉強"ぽくなってしまうのであまり好きではないが、この設定は個人的に初登場だったので"へぇ"と思った。親世代に対し"これからはこんな曲がウケるんだ!"と言ってミッキーがピアノを弾き始めるのだが、途中で別の男が既に知っているかの如くピアノを交代するのが面白かった。続く大人への反抗を歌うシーンで暴動なみの人数の子供が集まって感動。あと、芝居練習でズラと髭を付け替えるのは中々滑稽。

まあ、映画なんて玉石混交で石の方が多いし、"誰かが触れないと忘れ去られる"作品にあふれているんだから、歴史の授業になったって触れてあげるのが良いのかもしれない。
KnightsofOdessa

KnightsofOdessa