qp

ミルクのqpのレビュー・感想・評価

ミルク(2008年製作の映画)
4.5
 この映画はゲイを取り上げながら、偏見→差別という流れを表現しており、差別への反対を謡っている作品です。このような作品はよくありますし、ゲイを扱った作品もあります。

 ただ、あからさまな偏見を対象にしているよりも、トークニズムな人(物事をうわべだけで片付ける人)を対象にしていると感じた点で良い作品だと思います。男同士ではなく、普通の男女でも激しいシーンをあえて何回も見せていることからわかります。

 余裕があったり、対象者との関わり度が低い人が差別反対ということは簡単に言えます。この作品では、鑑賞者がゲイとの関わりを高める印象を受けさせられました。私自身は、ゲイの人たちがどっかにいる差別されているかわいそうな人たちという印象を受けませんでした。多くの作品ではそう感じる場合が多いです。

 だから、こういった作品は関わりの高い人ほど興味を持って観ると思いますが、むしろ自分の周りに差別はなく、差別はテレビの中にしかないという印象を持っていたり、被差別者と言われている人たちとの関わりが低い人にこの作品はお勧めです。私は現実を知っているわけではありませんが、リアルな描写を観ることができると思います。
qp

qp