フロリダの海岸町で高校を中退し堕落的に過ごしているマーティ（ブラッドレンフロー）は幼馴染の悪友ボビー（ニックスタール）の行き過ぎた行動に痺れを切らしていた。そんな時マーティの彼女リサ（レイチェルマイナー）はこんな事を呟く「ボビーが死ねば全て上手くいく。」

アメリカで実際に起きた事件。未熟な考え、多数派の論理、嫉妬、怠惰、想像力の欠如、人の命の重さが分からない若者達。この映画で特に好きなシーンが殺人計画を立てている中心を軸にカメラがくるくる回るシーン。その計画がお粗末なのは言うまでもないが、一人一人の表情や仕草から如何に動機も覚悟も不十分である事が分かる。ボビーは確かに嫌な奴ではあったけど、単純にマーティの事が好きで、その感情の裏返しだったように感じた（それを匂わすシーンもいくつかある）。

酷い事件ではあるが、映画としてフロリダの生暖かい雰囲気は好みだったし、ラストの判決のシーンはかなりのセンス。ちょっとクールなテイストが“アルファドッグ”と同じジャンルかな。“マイフレンドフォーエバー”のブラッドレンフローは何処に…。

• #ノンフィクション映画録
• #Florida(USA)

『BULLY』（いじめっ子）
驚きの実話😱

《ボビー・ケント殺害事件》
1993年7月14日にアメリカ、フロリダ州ブロワード郡ウェストンで、若者男女7人による殺人事件。

↑の事件の再現ドラマという感じ。


南フロリダに住む幼馴染のボビー（ニック・スタール）とマーティ（ブラッド・レンフロ）は傍目から見ると大親友の関係だった。
裕福な家に育ち頭脳明晰なボビーは厳格な父親の言うなり。
マーティは運動神経が良く女子からも好かれたがおとなしい性格。ボビーが父親の鬱憤晴らしもあり、大人の目の届かないところでマーティを顎で使い、暴力で押さえつけ奴隷の様に扱っていた。ただ、四六時中暴力を振うわけでもなく、幼い時からの仲間として、マーティはボビーの正体を自分の胸だけにしまって我慢して過ごしているしかなかった。親に引っ越ししたいと再三頼んではいたけれど...
バイト先で2人組の女子、アリ（ビジュー・フィリップス）とリサ（レイチェル・マイナー）と出会い、ダブルデートするようになる。ボビーはアリとマーティはリサとカップルに。リサはまもなく妊娠しマーティを運命の人だと思い込む。マーティの悩みがボビーとの関係にあると気付き、自分の愛する人が苦しむ姿は見たくない。アリもボビーにレイプ紛いの扱いを受けていたため「ママの銃でボビーを殺そう」と言い出す。
マフィアの下っ端やボビーを直接知らない仲間まで集め、男女7人でまるでゲーム感覚で殺してしまう。
犯行後にアリバイ工作と言ってもたかが知れて直ぐに逮捕。

マーティは死刑が言い渡され、他は終身刑等の重刑（マーティはその後、終身刑に減刑された）
リサは裁判期間中に女児を出産した。


衝撃的な実話で犯行シーンもSEXシーンも生々しい。
今は亡きブラッド・レンフロの繊細な演技は光っている。
犯行仲間にはマイケル・ピットがいる。

今生きていたらどんな演技が見られるだろう？と夭逝した俳優のリヴァー・フェニックス、ヒース・レジャーと共にブラッド・レンフロも大変惜しまれます🙏
この作品では俳優のキャリアが低迷した後、復活してアシスタント・プロデューサーを務めていたんですね😣

1993年に実際に起きた、若者たちによるいじめっ子殺人事件（ボビー・ケント殺人事件）を基にした作品。

いじめっ子が殺されるまでの過程がとにかくリアルで、観てるこっちまでも（こいつは殺されて当然）と思ってしまいそうになるほどの説得力。

殺害シーンもとにかく生々しく、まるでドキュメンタリー映画を観ているような気分だった。