歯医者のお姉さん

ヨーロッパ一九五一年の歯医者のお姉さんのレビュー・感想・評価

ヨーロッパ一九五一年(1952年製作の映画)
3.5
失ってしまった息子への自責の念から貧困家庭の援助活動を始める。世間知らずで頓珍漢な発言をする主人公が実際に社会に触れ少しずつ変化していく様は良かったが、それで何か解決する訳ではなく、ただただ現実を突きつけてくるからメンタル持っていかれるし、奥さんが悟りの境地に達してから光に導かれるんじゃなくてどんどん狂気的になっていく感じが怖い。箱入り娘で育ったため打たれ弱そうだし、本人自身がどうしたいのかよく分かっておらず混乱しているところから察するに、あのまま外へ出したとしてもガンジーのようになれそうなタイプでもないし、自死してしまいそうな危うさもあるから決断は良かったのかも。あと旦那さん可哀想。