Walkerよしけー

パリ、テキサスのWalkerよしけーのネタバレレビュー・内容・結末

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「パーフェクト・デイズ」に続いて、ヴィム・ヴェンダース監督の映画。1984年公開だけど、今回、午前10時の映画祭で初めて鑑賞。

監督のお名前は、Wim Wendersと書くようで、日本語的に読むと、ウィム・ウェンダースと読んでしまうんだけど、ヴィム・ヴェンダースはドイツ語読みかな?
あと、なぜかいつも、ジム・ジャームッシュと混同してしまう監督なのである。
以下、ネタバレがあるのでご注意

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題名からすると、パリからテキサスまで移動するロードムービーを想像してたんだけど、、実際は、アメリカ国内を舞台とした物語。

先日観たパーフェクト・デイズもそうだけど、終始大きな展開は無く、淡々とした感じで進み、やはり終盤に一気に涙腺を揺さぶられるのである。

冒頭、男が砂漠を一人で歩くシーンから始まるが、しばらく一言も発しないシーンが続く。そしてどこかに向かおうとしているのだが。。

この向かっている先が、まさに題名にある「パリ」であり、それがフランスでは無く、テキサスにある「パリ」だということが分かってくる。

しかし、この映画の本題は、そこに行くことではなく、何故この男(トラヴィス)が、4年間も失踪し、そのような状況になったのかという点だと思う。
この映画のシーンは大きくは次の4つに分かれる。

①トラヴィスとその弟ウォルトとの、ロサンゼルスに帰るまでの旅路
②ロサンゼルスに帰ってから、ウォルト夫妻とそこで面倒を見てもらっている実の息子のハンターとの交流
③ハンターの母親であり、トラヴィスの妻であるジェーンを探しに、息子のハンターとヒューストンに向かう旅路
④ジェーンを見つけてからのクライマックス

上でも書いたけど、圧倒的に心、涙腺を揺さぶられるのが④なのである。トラヴィス一家が離散するに至った経緯、トラヴィスが記憶喪失のようになり失踪するに至った経緯が語られる。

マジックミラー越しであり、最初、ジェーンは相手がトラヴィスだとは知らずに話を聞くのだが、話の内容から、徐々に相手が誰なのかに気付いていくのである。

それにしても、何故トラヴィスは、ジェーンとハンターだけを合わせただけで終わらせ、家族3人でやり直す道を選ばなかったのか?

「こうなった原因は自分にある」と言っていたところから、「また同じ事の繰り返しになる」と思ったんだろうとは推測するのだが。。

メリディアン1520号室
ハンターとジェーンはここで再開し、トラヴィスは、それを近くの駐車場の屋上から見届け、去っていくのである。

しかし、ジェーン役のナスターシャ・キンスキーは美しい!(公開されてから40年後に意識するとは、我ながらまだまだ映画好きとは言えないな)

以上
Walkerよしけー

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