「心の目を使えば、外見とは違う真実の美が見える
ドン・キホーテの教えだ」
「こんな紳士は初めて」
実録【ハネムーン・キラーズ】の最初のリメイクで、【地獄愛】より前のアルトゥーロ・リブスタイン監督による、スペイン産リメイク。
ヴェネチア国際映画祭
最優秀脚本賞受賞作品
末期患者を診る太った看護婦コラル(レヒナ・オロスコ)は、二人の幼い子供と貧乏暮らし。
フランスの俳優、シャルル・ボワイエの大ファンである彼女は、文通相手募集の記事で自称ボワイエ似のスペイン人、ニコラス(ダニエル・ヒメネス・カチョ)と知り合う。
彼は◯◯詐欺師で、元妻も◯◯した男だった…。
ゆっくり丁寧な脚本。
子供2人を養子に出し、自ら悪行(詐欺)の手助けを望んでまでもニコラスを手に入れたかった。
悪行のお供にコラルは、ニコラスの妹と偽って常にベッタリ同伴。
元々、嫉妬深い性格故にターゲットへの【妬み】がハンパ無い。
コラルの選んだラストのターゲットが、
「年増の未亡人で金持ちじゃない!」とニコラスからクレームが。
↓
子供嫌いなはずが、他の女の子供と親しく遊ぶ矛盾に怒りを露わにするのは【地獄愛】と一緒。
↓
サイコキラーを謳った作風では無いのも一緒。
だが、過激な描写は皆無。
どちらかと言えば【地獄愛】寄りだが、アレ程彼女をフューチャーしていない様子。
映像的にはスペインらしい終始乾いた落ち着いたトーン。
前半は、ワンシーンワンカットを徹底していて、中盤、その長回しでの約4分に及ぶ 長セリフ は、圧巻‼︎
【地獄愛】と決定的に異なるのは、ラストだ。
しっかり◯◯◯させている。
◯げと◯ブを誇張している印象有り。
総評として、
【地獄愛】と比較すると、物語を 完結 させていて、尖って無い上品な仕上がり。