こぅ

深紅の愛 DEEP CRIMSONのこぅのレビュー・感想・評価

深紅の愛 DEEP CRIMSON(1996年製作の映画)
3.9
「心の目を使えば、外見とは違う真実の美が見える
ドン・キホーテの教えだ」

「こんな紳士は初めて」

実録【ハネムーン・キラーズ】の最初のリメイクで、【地獄愛】より前のアルトゥーロ・リブスタイン監督による、スペイン産リメイク。

ヴェネチア国際映画祭
最優秀脚本賞受賞作品


末期患者を診る太った看護婦コラル(レヒナ・オロスコ)は、二人の幼い子供と貧乏暮らし。
フランスの俳優、シャルル・ボワイエの大ファンである彼女は、文通相手募集の記事で自称ボワイエ似のスペイン人、ニコラス(ダニエル・ヒメネス・カチョ)と知り合う。
彼は◯◯詐欺師で、元妻も◯◯した男だった…。

ゆっくり丁寧な脚本。

子供2人を養子に出し、自ら悪行(詐欺)の手助けを望んでまでもニコラスを手に入れたかった。

悪行のお供にコラルは、ニコラスの妹と偽って常にベッタリ同伴。
元々、嫉妬深い性格故にターゲットへの【妬み】がハンパ無い。

コラルの選んだラストのターゲットが、
「年増の未亡人で金持ちじゃない!」とニコラスからクレームが。

子供嫌いなはずが、他の女の子供と親しく遊ぶ矛盾に怒りを露わにするのは【地獄愛】と一緒。

サイコキラーを謳った作風では無いのも一緒。
だが、過激な描写は皆無。
どちらかと言えば【地獄愛】寄りだが、アレ程彼女をフューチャーしていない様子。

映像的にはスペインらしい終始乾いた落ち着いたトーン。
前半は、ワンシーンワンカットを徹底していて、中盤、その長回しでの約4分に及ぶ 長セリフ は、圧巻‼︎


【地獄愛】と決定的に異なるのは、ラストだ。
しっかり◯◯◯させている。

◯げと◯ブを誇張している印象有り。

総評として、
【地獄愛】と比較すると、物語を 完結 させていて、尖って無い上品な仕上がり。
こぅ

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