チェイサー(2008)
韓国のアカデミー賞にあたる大鐘賞(テジョンサン)の『最優秀作品賞』受賞作品
韓国国内の映画祭では作品賞だけじゃなく監督賞や撮影・脚本などなど沢山受賞している
観客動員数も500万人を超えてて韓国国内の評価もとても高い
公開後やトレーラーに
>レオナルド・ディカプリオ主演でリメイク!
と煽られてたけど・・
2020年現在リメイク自体存在してないという
ストーリーは実話ベース
2000年代初頭に起きた
『ソウル20人連続殺人事件』
を練り込んでる
実際の犯人はカニバリズムもあったようだけどこの映画ではその点は重視されてないし描かれてない
主人公 元刑事 オム・ジュンホが現在はデリヘルクラブを運営している所から描かれる
雇っている女性達が次々と消えていき単純にお店のお金を持ち逃げしただけかと思いきや
"とある電話番号"が失踪した女性たちの最後に仕事をした相手と共通で一致していたことが判明する
その奇妙な偶然を一つ一つ追っていきストーリーが徐々に展開していく
サスペンス・スリラーを軸にして犯人を追っていくのがこの映画の醍醐味でイイ味を出してると思う
正直 前半はかなり引き込まれる
目の前の犯人が観てる側は分かっている中でどう追い詰めていくのかを捉えていくのかと期待感があった
だけど・・・
中盤-後半は不可解というか解せないシーンは多い
ヘルス嬢のキム・ミジンは頭を鈍器でめちゃくちゃ殴られる
あんなに殴られたら頭蓋骨は骨折してるし
出血多量で死んじゃうのが普通
脳挫傷から脳裂傷起こしてる可能性大で普通に立ち上がれるレベルじゃない
フィクションだからご愛嬌ということなのか
それから犯人(チ・ヨンミン)が
「殺人を犯した」
と警察署で話しているのに妙に雰囲気が軽くて警察側のふざけてる感が凄い
後半でも犯人チ・ヨンミンの信憑性のない供述に終始踊らされ警察の無能さをただただアピールしている
ホントに不可解だったのは
犯人チ・ヨンミン拘留され続けるも証拠不十分で釈放される
"疑わしきは罰せず"
ここの釈放は一定の理解はできるし
その後の犯人を監視するのも理解できる
ただ
犯人チ・ヨンミンを尾行してる女性刑事がなぜ商店に入った後に殺人をしてるのに気づけないのか
なんでその後再度監視を振り切ってるのか
ここで一気に梯子を外されてしまってその後は熱が冷めてしまった
最後も主人公オム・ジュンホと犯人チ・ヨンミンの決闘がアクション映画と化してて
「捕まえたい」のか「殺したい」のか最早ぐちゃぐちゃになる
最終的には捕まえて余罪追求になるけど
はずしちゃいけないポイントを外して
コースアウトした感が凄かった