イチロヲ

唇からナイフのイチロヲのレビュー・感想・評価

唇からナイフ(1966年製作の映画)
3.0
犯罪行為から足を洗い、悠々自適な日常を送っている元盗賊の女性(モニカ・ヴィッティ)が、国政に関わるダイヤ取引の護衛役を引き受ける。イギリスの新聞に連載されていた漫画「モデスティ・ブレィズ」を映像化している、クライム・アクション。

イギリスと中東がダイヤモンドと石油を等価交換するのだが、ダイヤに目が眩んだ悪徳組織が工作活動を開始。それに伴い、当局に雇われた主人公と相棒(テレンス・スタンプ)のコンビが、砦を本拠地とする組織へと接近していく。

同年公開「電撃フリント」に比べると、かなりインパクト負けしている印象。インターホンを鳴らした途端に大爆発する冒頭が最高潮であり、その後はのんびりしたムードに落ち着く。「面白くなりそうだけど、面白くならない」焦らしプレイが延々と続く。

ただし、モニカ・ヴィッティの60'sファッション・ショーが見応え満点であり、女を武器にした色仕掛けも様になっているため、彼女のPV的作品としては役目を果たしている。鳥カゴが通信機になっているスパイ・ガジェットがオシャレでステキ。
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