南森まち

トロンの南森まちのレビュー・感想・評価

トロン(1982年製作の映画)
3.2
大手ビデオゲーム会社を追放された開発者が、仲間たちとハッキングをして権利を取り戻そうとする。しかし自身がデジタル化されてプログラム内に取り込まれ、ゲームのキャラクターとして戦うことになる…というお話。

ちなみにタイトルの「トロン」は仲間が作った潜入プログラムで、主人公をサポートしてくれる無機質だけど優しいキャラクターの名前。

さすがに80年代の映像は今では少しキツい。特にフルCGの部分はポリゴンがカクカクで、SFCのスターフォックスを見ているようだった。

しかし、82年にマスター・コントロールと人側のインターフェースがパソコン内で戦うという構想はスゴい。まだゲームキャラが1ドットだった時代にここまで想像できる力が素晴らしすぎる。

そして「CGの中で人がアクションする」ということをこんなに前からやっていたんだな。90年代の色々な作品の参考になっていそうだ。

最後、早送りの夜景が映し出されるのは。我々もこの社会を構成しているひとつのプログラム…という暗喩だろうな。演出上手…!

鳥山明先生がDr.スランプの中で「『トロン』ちゅう映画はほんまにものすごい映像でした。えらい!!」とワク外に書いていた作品、やっと見られました!