南森まち

カラオケ行こ!の南森まちのレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
4.1
組長のカラオケ大会のビリ向けの罰ゲームを恐れるヤクザ。彼は合唱コンクールで見かけた中学生に、カラオケの指導を依頼する。「カラオケ行こ?」…というお話。
例の曲をはじめ、80-00年代のカラオケ好き世代にはたまらない映画。そして吹いてしまうギャグ。いやいや、よくできている。
テーマの割に技術的な話はほとんどなく、中学生とヤクザの関係がメイン。そしてその関係に、常に危うさが見え隠れしていて良かった。
「ヤクザとの会話→映画を見る部での友人との会話→両親との会話→合唱部のうたう歌詞」、を巧みに言葉の真の意味を観客に考えさせる演出として抜群でした。

最後に色々あってすべてが終わっていく中、映画を見る部のカーテンを開けるのも印象的。演出巧くて鼻血が出そうでした。

ヤクザが優しい人ばかりなのはウ~ンだが、そこでリアリティを出しちゃうとテーマがぼやけるので映画としてうまい着地だと思う。

そして何より107分と短いのがいい!