【両大戦間のエピソード】
BS録画にて。
俳優を引退したレッドフォードがまだ若かった時分の作品。
第一次大戦にはごくわずかに参加して、その後は米国の田舎で飛行機の曲芸で稼いでいる男が主人公。
時代の変化で飛行機の曲芸も飽きられてくる。
また、法律が整備されてきて、曲芸で人身事故を起こした主人公は飛行資格停止処分に。
そこで映画業界でのスタントマンをやったりする。
飛行機が本格的に使われるようになったのは第一次大戦のとき。
やばり、武器として使われる可能性があるモノは、技術開発が進むということでしょう。
しかし大戦が終わると、いったん武器としての飛行機は用済みになるから、曲芸などで稼ぐしかないんでしょうね。
複葉機や三葉機が主流の、どこかのどかな時代です。
最後に、第一次大戦で名を馳せた伝説のドイツ軍パイロットと映画界で出会った主人公が、伝説の戦闘をふたりで映画用に再現するところが見もの。
やがて第二次世界大戦が始まり、複葉機の時代は終わってここに描かれているような、まだ人間の裁量の余地が多かった曲芸もできなくなるし、何より戦闘機は殺人の道具の主流になっていく。
両大戦間の時代は、その狭間にあって、パイロット同士の騎士道的な礼儀作法がまだかろうじて通用していた。
作品の最初と最後に映し出されるパイロットたちのモノクロ写真も、そうした懐かしさを引き出す演出に貢献しています。