健一

英国王のスピーチの健一のレビュー・感想・評価

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)
5.0
2010年 🇬🇧🇦🇺映画。

第83回アカデミー賞
最優秀作品賞
最優秀監督賞(トム・フーパー)
最優秀主演男優賞(コリン・ファース)
最優秀脚本賞 受賞。

2011年度の わたくしのBest Movie。
ちなみにアカデミー賞作品賞受賞作と私のBest Movieが一致したのは 1990年の「ダンス・ウィズ・ウルブズ」と 1997年の「タイタニック」。そして2016年の「ムーンライト」と本作だけ。

劇場公開時鑑賞済。2011年2月26日公開。
この数週間後に東関東大震災が起こり多くの映画館が休館に追い込まれてしまい公開時に見逃してしまった方も多いのでは。
私は震災直前に劇場に足を運ぶ事が出来ました。

決して大作と呼べる作品ではない。
ストーリーも至ってシンプル。
なのに 恐ろしいほど完成度の高い作品。
本作を監督し アカデミー賞を受賞したトム・フーパー監督は撮影当時なんと37歳‼️
信じられない才能!当時世界中が驚いた。
ケチの付けようがない私は『完璧』な作品だと思っています。
(面白いか つまらないかはともかく。)

story
幼き頃より 吃音(きつおん)症に悩まされてきた英国王ジョージ6世。
厳格な父ジョージ5世は そんな息子を許せず 様々な式典でスピーチを命じる。
妻エリザベスはスピーチ矯正の専門家ライオネルのもとへ夫を誘い『永遠の悩み』から解き放とうと試みるのだが・・・

時は第二次世界大戦に突入するかしないかの緊迫したイギリス。
これから戦争しなきゃいけないのに国王の吃音をどうするかで悩んでるゥゥゥーー?
この緊迫感に反比例したギャップがなんとも面白い。
大勢の国民の前でうまく話せない国王。
そんな国王に市民は一致団結して戦争しても勝てるワケがない。
戦争の前に『こっち』をなんとかしなきゃ!
この着眼点がなんともユニーク。
アカデミー脚本賞受賞も納得の斬新なストーリー。

全体的に静かなトーンで時にマジメに 時にジョークを入れて。
吃音以外にも 父5世の死去 兄の愛人問題 王位継承 戦争突入など。
20世紀内で最も揺れていたイギリスを片意地張った作りではなく とてもライトに描いていて登場人物たちに感情移入しやすい作りになっているのは監督の手腕が凄いから!

吃音の英国王を演じてオスカーを受賞したコリン・ファースの あのなんとも言えない不安げな国王っぷりの演技が素晴らしい。
そしてなんと言っても本作で一番素晴らしいのは国王の吃音を治し 彼を陰で支えるライオネルを演じたジェフリー・ラッシュ‼️
彼の抜群の演技力、圧倒的な存在感が本作を最高レベルにまで押し上げている。
このふたりの階級を越えた『友情物語』が なんとも心地よいのだ!
そしてこれが『実話』だという事。
本物の感動を与えてくれるのだ!😊

ラストのスピーチシーンは映画史に残る名場面と言っても過言ではないだろう。

静かな感動がジワジワと湧き上がってくる
名作中の名作です!😊



劇場公開時 2011年 3月。
ワーナーマイカルシネマズ板橋screen 9
💺252席
客入り ?

現在のイオンシネマ板橋。
平日の夜、仕事帰りにレイトショーにて鑑賞。


アカデミー賞授賞式にて。
主演男優賞のオスカーを手にしたコリン・ファースは数秒間 沈黙し ホッと息をついて
『たった今 人生最大のハイライトを終えた。』
とスピーチ。
本人はとても素晴らしく上手い スピーチ でした。😊
健一

健一