ホイットモア大統領

キリング・バードのホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

キリング・バード(1987年製作の映画)
3.2
ヨーロッパゾンビ巡り⑦
【イタリア編⑷】輸入盤Blu-rayで鑑賞。

原題:“Killing Bird”
米題:“Zombie 5:Killing Bird”

フレッドさんがベトナム戦争から帰ってくると、妻が間男とイチャついていたので、幼い息子だけを残し2人と妻の両親を殺害。その時飼っていたハヤブサを逃がそうとするも、逆に襲われ失明してしまう。
20年後、大学生になりバードウォッチング部に所属する生き残り息子のスティーヴは、過去のことを何も知らぬまま、部活動でフレッドさんに会いに行くことに…

また20年後かよ!好きだねその設定!!
また何も知らないのかよ!好きだねその設定!!!

一見殺人鬼ものに見せかけた親子物語。
で、ゾンビはというと、フレッドに殺された人たち(?)が地縛霊的な感じで登場。でもちゃんと実体があって、壁という壁をぶち壊して襲ってくる。

だから正直ゾンビ枠に入れるか迷ったけど、監督がインタビューでゾンビと言っていたので、アレはゾンビ。けど、登場人物の半数は勝手に自滅していきます。

そんな中、BW部に帯同する記者被れの女学生がまあ腹立つ!
エリートぶってるのが鼻につくし、気遣いできる人を装ってるけど余計なお節介だし、何より人を見下してるような顔が腹立つ〜(CV松岡禎丞)!!!
可愛らしい眼鏡っ子と事あるごとに対立して、早く死なねえかかな?と思ってたらヒロインでした(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

恒例の音楽は本作が今回の “Zombie" シリーズで1番良かったのに、肝心のサントラがこれだけ付いてない!
むしろ音楽5.0点!本編-2.8点ぐらいの出来で、この音楽がなかったら本作のディスクを鳥よけに使ってたぐらい。特にスリリングな曲はGoblinみがあった。

あと、本編より興味深かったのが、例によって監督のインタビュー。

この人、変名になってるけどクラウディオ・ラッタンツィという人で、ダリオ・アルジェントの弟子、ミケーレ・ソアヴィが師匠のドキュメンタリーを撮るのに、アルジェント作品に詳しい人として呼ばれたのがきっかけで映画入りしたらしい。
その時ソアヴィと仲良くなって、彼のデビュー作『アクエリアス』で助監督を務めてたという変わった経歴の持ち主。ちなみにダリオのドキュメンタリーは、まさかの日本が委託してきたんだとか!ダリオ人気恐るべし…!
※そのドキュメンタリーは『アルジェント・ザ・ナイトメア/鮮血のイリュージョン』