う~ん、よくわかりませんでした。
最初から意味も無くテンポがのろいし、説明もなしにギリシャからイタリアに住んでいる場所が変わるし、水中のシーンはあまりに単調で貧弱だし(唯一豊かな場面は何故かモノクロ)。不必要に長過ぎるし(この内容なら80分も使えば充分)。
主演の3人とイルカがかわいかったです。(BSP録画)
↑あまりに違和感の多い映画でしたので、前半だけ見た後、早送りして最後まで見た感想が上です。気になったので、後半は丁寧に見直してみました。
最初のシーンで感じた通り、やはり海への接し方でおかしな部分が多い映画でした。
なによりも、ジャック・マイヨールありきの映画で、後の人物はエンゾもジョアンナも狂言廻し以上の役割は担っていなかった様でしたが、だとしたら、回想部分カラーで潜水の部分から後半をモノクロにした方が分かり易かったのではないかと思いました。
イルカや潜水に救われてはいますが、ジャックの海への接し方は、どこか病的で、単調です。無限に広い海で育ちながら、イルカと遊ぶのだけが楽しみみたいな描き方がとても気になりました。画面の単調さも、父親の死後、海そのものに対して無邪気にオープンには接しきれないジャックの心境を反映していたのでしょうか。
その辺で、筋は通っているとは思いましたが、ジャックとの関係の設定が不自然ながらも、それなりにかっこ良く描かれていたエンゾ役のジャン・レノはともかく、ジョアンナ役のロザンナ・アークウェットは最後の方はセリフを言うのも苦痛だったのではないかと気の毒に思うような役柄でした。
これに限らず、ロザンナは穏やかそうなキャラクターが災いしてか、大きな役をもらっている割には役に恵まれなかった、時代に消費されてしまった女優のような気がします。
(お金払ってまで見る映像ではない気がする 2011/7/24記)