三四郎

悲しき別れの歌の三四郎のレビュー・感想・評価

悲しき別れの歌(1965年製作の映画)
3.5
高峰三枝子見たさに鑑賞。
23分16秒のあの小さな石橋を吉永小百合が歩くシーン。あの景色は、1941年の大庭秀雄監督の松竹映画『花は偽らず』と同じだ!高峰三枝子が走り去ってゆくあのラストシーンと同じ石橋だ。

浜田光夫の実の母が高峰三枝子だった、あるいは、吉永小百合の実の父が宇野重吉だった、という展開になり、若い二人は、実は兄妹(姉弟)で結ばれない、いや、結ばれてはいけない関係なのかと思いきや…、
母の結婚前の秘密を知りながらもただひたすらに母を愛して来た父の心を知り、父の想いに打たれ、母娘二代にわたり父の愛情を裏切るわけにはいかない、父が可哀想だと、別れを決心するのか。
結婚後、母は父に尽くしながらも、心の中には若い頃の恋愛がまだ生きており、そのことを父に申し訳ないと思いながら生きてきた、なんだか淋しいな。二人とも良い人故に。
三四郎

三四郎