Supernova

8 1/2のSupernovaのレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
3.5
「この世に絶対必要なものなどあるか?」
「全てを得られないなら真の完成は"無"だ」

初フェリーニ。フェリーニの代表作。

夢を見ているような混沌。難解というより混沌。
脈絡はないのに地続きの映像。メタフィクション。
(一応)現実に即した前半パートよりも、後半のハーレムとか夢パートの方が理解しやすいというカオス。グイドの内なる葛藤がわかりやすく描かれている分親切に感じる。カオスであることに違いはないけど。
『パプリカ』観てた時の気持ちにほんとそっくり。

セリフが妙に挑発的で笑える。「誰も理解してくれないよ」「もっと単純な映画のはずだったのに」とか自分でそれ言っちゃうんだ。自戒なのかプレッシャーなのか。あるいは両方。

いつになく発色の良い白だこと。
ここまで鮮やかな白は観たことがない。

僕には分かるようで分かりませんでした。
それもある意味この映画においては正解なのかもしれない。

これ観た時のコンディションに大きく左右されるな。今回はあんま体調良くなかったから集中できなかったけど、映画の節々から自分が好きそうな要素が漂ってる。途中から集中力切れて内容をきちんと追えなかった。また今度時間があれば見直したい。絶対好きだこれ。
考え事多すぎるから気分転換にと思って観てみたけど、脳のリソースに余裕がない時に映画なんて観るもんじゃないな。かえって疲れが増して逆効果だった。
ひとまず『パルプ・フィクション』の某シーンの元ネタが観れてよかった。

先の名だたる巨匠たちは本作に何を見出したのだろう。解説とインタビュー見るか。
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