"映画が一つ出来るというのは、新しい嘘が生まれるって事なんだよ"
ある映画監督がクランクイン前なのに全然準備が進まず大スランプ。温泉治療を勧められトライするが、その先でも過去とも現在とも、現実とも幻想ともつかぬインスピレーションの嵐が彼を襲う。
という粗筋を上映前に見ておいて本当に良かったと思えるtoo artisticな作品だった笑
一応主人公の葛藤ドラマがあるのだが、どれも散文的で優柔不断でまともに聞いてるとイライラしてくる。
だから途中でストーリーを追う事を諦めて、ひたすらカット割や繋ぎだけを見ていたら、それらが一枚絵としてあまりに完璧鮮やかに描かれていて、見惚れた。
クライマックスの20分くらいがドラマ的にも構図的にも抜群に良くて、カーニバルしてた。
「人生は祭りだ」その通りだと思う。
一緒に観てたアラフォーの友達が
「私たちには余りに早過ぎた映画でしたね」
と言った感想が最高で忘れられない。
彼女とはまた還暦になった辺りでこの映画を一緒に見れたらなあと思った笑
中年が見ても遠く感じる、白昼夢のような映画でした。