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題名のない子守唄のtulpenのレビュー・感想・評価

題名のない子守唄(2006年製作の映画)
4.5
"女は哀しみを食べて生きている"

ラストシーン 
わかっちゃいたけど涙ボロボロで止まりませんでした。
エンニオ・モリコーネのエモーショナルな旋律がまたたまらん!

ジョゼッペ・トルナトーレ監督の代表作といえる『ニュー・シネマ・パラダイス』も『海の上のピアニスト』もいい作品だとは思うけれど、
どちらも自己愛の強い男が主人公で
それがどうも苦手だったんだと気づいたのが『マレーナ』を観たときだった。

トルナトーレ監督が女性を描いたときにあたしはぐぅっと物語に入り込めるような気がする。
この人、かなり辛辣に女性の怖さ、強さ、脆さ、危うさ、薄情さ、陰湿さ・・・をみせつけてくるので そこにとても惹かれます。

1つ1つ散らばった謎のピースを解いていく2時間が本当に楽しい。
どの女優も本当に素晴らしくて、
特にクララ・ドッセーナという子役は末恐ろしいほどです。


静岡シネギャラリーにて。
2007.10/31 (92) 通算1041
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