kazu1961

青春群像のkazu1961のレビュー・感想・評価

青春群像(1953年製作の映画)
4.0
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-283 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋ほんともうグダグダの5人組、邦題の『青春群像』、原題の乳離れしない仔牛を意味する『I Vitelloni』、そのものの作品ですね!!フェリーニが素晴らしいのは多分、青春を謳歌する世代の大半はこんなグダグダだということに気がつきフォーカスしたこと。後にこんなグダグダな若者達の映画が多く作られますが、そんな作品達の先駆になった作品だと思います。

🖋本作、イタリアの田舎町で暮らす5人の若者の姿を描いた作品で、無力感、苛立ち、行き場のなさなど青春時代特有の心情を、定職をもたずに怠惰に過ごす5人の若者達を通して見事に描いています。フェリーニが育った北イタリアの港町リミニを舞台として、ネオ・レアリズモの感覚が漂うようなフェリーニ特有の詩的なタッチで描かれた作品、この段階でもう傑作だと思います。ある意味フェリーニの名監督としての祖となった作品だと思います。

🖋 スタンリー・キューブリック、ビリー・ワイルダー、マーティン・スコセッシなどが愛した作品とも言われているのも納得です!!そしてニーノ・ロータの音楽もとても印象的です!!

🖋5人の若者達のグダグダに、昭和の親父としてはノスタルジーを感じたり、“頑張れ!!”とエールを送りたくなったり。。。クライマックスでは笑みを含んだ涙も出てきました。

😌Story:(参考: allcinema )
主人公レオポルドは劇作家を志す青年だが、向いの女中に気もそぞろ。彼を取り巻く連中はいずれも、未だ親や兄弟から自立できない甘えん坊のぐうたらばかり(原題には“乳離れしない仔牛”の意があり、のらくら青年を表すリミニの方言だそうだ)。不倫の恋に苦悩する心中を知ってか知らずか、そんな姉に小遣いをせびり続けるアルベルト。妊娠させた相手と結婚する破目になっても女遊びをやめないフランコ。唄がうまいだけが取り柄のリカルド。怠惰な生活から抜け出すことを切望するモラルドだけは唯一まともであった……。

🔸Database🔸
・邦題 :『青春群像』
・原題 :『I Vitelloni』
・製作国 : イタリア・フランス
・初公開 : 1953
・日本公開: 1959/05/30
・上映時間 : 107分
・受賞 : 第14回ベネチア国際映画祭
サン・マルコ銀獅子賞
・監督 : フェデリコ・フェリーニ
・脚本 : フェデリコ・フェリーニ、エンニオ・フライアーノ
・原作 : ※※※
・撮影 : オテッロ・マルテッリ、ルチアーノ・トラザッティ、カルロ・カルリーニ
・音楽 : ニーノ・ロータ
・出演 : フランコ・インテルレンギ、アルベルト・ソルディ、フランコ・ファブリーツィ

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
フェデリコ・フェリーニが自身の故郷リミニを思わせる地方都市を舞台に、いい加減な生活を送る5人の青年たちの彷徨と旅立ちを描いた作品。北イタリアの小さな港町で、定職にも就かず自堕落な日々を過ごす5人の仲間たち。女好きのファウストは友人モラルドの妹サンドラを妊娠させ、仕方なく結婚することに。女中にうつつを抜かす劇作家志望のレオポルド、姉に小遣いをせびるアルベルト、歌だけが取り柄のリカルドら、相変わらず無為な日常を続ける彼らだったが、モラルドだけは現状からの脱却を考えていた。フェリーニの自伝的要素の濃い作品として知られ、第14回ベネチア国際映画祭でサン・マルコ銀獅子賞を受賞。日本では1959年に初公開。フェリーニ生誕100年を記念した「生誕100年フェデリコ・フェリーニ映画祭」(2020年7月31日~8月20日=東京・YEBISU GARDEN CINEMAほか)で4Kデジタルリマスター版が上映。
kazu1961

kazu1961