健一

ガス燈の健一のレビュー・感想・評価

ガス燈(1944年製作の映画)
3.5
1944年 🇺🇸映画 モノクロ作品。

第17回アカデミー賞
主演女優賞(イングリッド・バーグマン)
美術監督賞 受賞。

ロンドンのとある町、夜。
ガス燈の灯る頃 町を後にしイタリア留学に旅立つ女性 ポーラ。
彼女の育ての親で有名歌手でもある叔母が何者かに殺害され 事件は未だに未解決。
傷心のまま旅立ったポーラはイタリアで恋に落ち 作曲家のグレゴリーと夫婦となる。
二人はロンドンに戻り 叔母の家で新生活を始める決意をし 同時にトラウマを打ち消す目的で暮らし始めるのだが・・・

てっきりラブストーリーなのかと思っていました。
サスペンス作品とは知らずに観たので物語の展開にはかなり驚きました。

製作された年、公開された年が戦時中だという事を考えると かなりレベルの高い作品だと思う。

前半 もの凄い勢いで話が展開していくので もうちょっと丁寧に描けば? と不信感が ややよぎる。
ハイ!留学 ハイ!恋した
ハイ!結婚 ハイ!帰省。
みたいな。 早いよぉ〜〜。

後半からは 不気味すぎる程のサスペンス一色!
なるほど コレが描きたかったのだと 変に納得させられる。
その不気味なサスペンスを一層盛り立てているのが ガス燈。
いい演出アイテムになってます。
ガス燈 というと街灯のようなイメージを浮かべるが 家の中の照明にも使われていたのですね。当時は。

本作の最大の見どころは何と言っても本作でアカデミー主演女優賞を受賞したイングリッド・バーグマンの美しき姿。 ウットリ。
美しいだけでなく演技力もバツグン!
いい感じで ○○ってました。

彼女のメイド役でアニメ版「美女と野獣」でポット婦人の声を演じていたアンジェラ・ランズベリーのデビュー作らしく、当時17歳!
失礼ながら おばあちゃん姿のアンジェラしか見た事がなかったので 当然 最初は彼女と分からなかった。

ラストは正直「え〜〜っ!」と思うが、まぁ時代なんだなぁ と。
大体この時代のハリウッド映画って こんな終わりかたしますよね!
全体的には雑な作りですが、現代の完成度の高い映画の見過ぎだからでしょう。
あくまで 時代を考慮して鑑賞してあげてくださいませ。


ちなみに
戦時中でもアカデミー賞授賞式は行われていたらしいが、ドレス👗、タキシード🤵、晩餐会は無しの質素な式だったという。
行われた日時は1945年3月15日。

東京大空襲のわずか 5日後だった。



😷コロナパンデミック中に鑑賞😷
健一

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