エイリアンの侵略地帯を調査する特殊チームが、熾烈を極める大乱闘を繰り広げていく。アマチュア時代のピーター・ジャクソンが自身のバイト代を注ぎ込みながら、4年の歳月を掛けて製作した、スプラッター・コメディ。
人間に擬態するボディ・スナッチャーを相手に取り、追いかけ追いかけられの乱戦が繰り広げられる。ヘンなキャラクターしか出てこない、手作りスプラッターの博覧会となっており、体液過多なゲロゲロ表現がステキなフレーバーを醸し出している。
銃器という便利アイテムをフル活用するため、「変な死に方選手権」の側面は弱めだが、役者陣のフィジカルな芝居が気持ち良い。とりわけ、エイリアンの奇襲を独自スタイルで切り抜けていく、ギーク君に愛着が湧きまくる。
「グロテスク描写で遊べるクリエイターは信用できること」「ニュージーランドが映画のロケ地に適していること」がよく分かる作品。ブレインデッド前夜祭のつもりで観ると、感慨もひとしお。