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煉獄エロイカのペインのレビュー・感想・評価

煉獄エロイカ(1970年製作の映画)
4.5
大島渚、篠田正浩らと並び
“松竹ヌーヴェルヴァーグ”の一角を担った吉田喜重監督の「愛とアナーキズム」3部作の第2弾(ATG配給)。

3部作の1作目にして我がオールタイムベストの1つである『エロス+虐殺』はその圧倒的なまでの前衛性と、一定数の人が観てしっかり“面白い”と感じる普遍的なエンターテイメント性を見事に両立させていた文字通り日本映画史に残る名作・快作だったわけだが、、、


本作『煉獄エロイカ』はその“前衛性”の方を更にグーっと押し進めたような作品であり、正直私も途中から理解が追い付かなくなってしまった。


それでも惹き付けられ続けたのは前作から引き続き、1カット1カット計算されにされ尽くした途方もない歪な構図の怒涛によるもの。本当に1秒たりとも“普通”なショットがない。

ミューズの岡田茉莉子さんの顔はますますパンパンに膨れ上がってるが(それでも魅力的!)、相変わらず女性の裸体を綺麗に撮るなぁと思いました。流石の喜重先生。
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