ペイン

スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー/純愛日記のペインのレビュー・感想・評価

3.8
アリ・アスターや、『オッペンハイマー』『NOPE』『her』等の名撮影監督ホイテ・ヴァン・ホイテマのお気に入り作品。

個人的にホイテマが『天国の日々』と並べ、本作を挙げている感じが"あぁ"と凄く納得感。どちらの作品も両監督(※テレンス・マリック、ロイ・アンダーソン)が、アーティスティックな映像技巧を凝らしに凝らす前夜の、ごくごく自然的な映像美に収められている点が共通。

序盤等、70年の映画とは思えない※(この表現が適切かは危ういが)現在にもバリバリ通用する古びることを知らない瑞々しい恋愛青春描写が続くのだが、なんだか一向に晴れ間が差さない、"陰性"エリック・ロメールといった趣もある⬅️

また、霧がもくもくと一気に暗雲が立ち込めていくあの終盤なんかも含め、良くも悪くも26歳新人監督のデビュー作!といった初期衝動というか、青さを感じる。その後の作品のスタイルを見るに、監督本人が黒歴史くらいに思っていそうな作品だ。笑

P.S.
『ベニスに死す』のあの役で鮮烈なデビュー!といったイメージがあったビョルン・アンドレセンの、実はこれが前年のデビュー作。アリ・アスターがこの映画を好きなのだから『ミッドサマー』でのビョルン・アンドレセン起用は、そういうことかな?とも勘繰りたくなってしまう🤗
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