山科晃一

罪の天使たちの山科晃一のレビュー・感想・評価

罪の天使たち(1943年製作の映画)
4.4
ロベール・ブレッソン監督『罪の天使たち』(1943) DVDにて鑑賞。

ブレッソンの初長篇監督作。

ブルジョアのアンヌ・マリーが元受刑者のテレーズと同じ修道院という領域で、心を通わせようとするが、「"無関心"のみが私を救う」とテレーズに拒絶され、それでも【導くこと】のある種の快楽、自尊心の高まりにより、テレーズに向かい続けるが、テレーズはテレーズの罪を孤独に抱え続けようとする。

ラストシーンは互いの中にわずかながら互いの存在を宿して終わっていくような恍惚感があった。
山科晃一

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