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テルマ&ルイーズのninaのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)
4.5
「あんたって最高」「あんたも最高よ」

あ〜好きぃ……。砂埃巻き散らかしながらオールドカーを走らせ、日が経つにつれ2人の肌が小麦色に輝く。自由を求めたメキシコへの逃避行。何もかも好きな雰囲気だった。
推しのMVのラストシーンと、好きな漫画のモチーフになってる映画ということもあってずっと観ようと思っててようやく観れた。
ラストシーンがどんなものなのか知ってたけど、そんなの問題なく楽しめた。
と、同時に爽快感と喪失感がすごい。
こんな映画体験初めてです。

ストーリーは女性への性犯罪などが扱われておりところどころ不快になるシーンがあったけど、トラックのおっさんへのテルマとルイーズの仕返しが最高にスカッとジャパンすぎてもういいやとなってしまった。
唯一警察のおっちゃんとジミーがいい人で、それは救いだったな。
気弱でモラハラ気味な旦那の言いなりになってるテルマと、サバサバ我が道を行くルイーズ。一見正反対な2人なのに、逃避行を見ていればお互いに足りないところをお互いが補い合って、お互いのいいところをどんどん吸収して本当の自分を取り戻していく様子を見てればなんとも最高のバディであることに気づかされる。
決してロマンスの仲ではない間柄でのラストシーン、あれがまた深い意味をもたらして刺さった。

恋にはいずれ終わりが来る。でも本物の友愛には終わりなんてこない。
自分にも親友と呼べる友だちがいるけど、私と親友ならどんな旅になるかなと考えながら観てしまった。
諸事情でしばらく親友に会えてない中で観たから早く親友に会いたくなった。

テルマとルイーズの自由な旅が永遠になったことは2人にとってたぶん幸せだろうし、喪失感もあるけどこれはこれでいいラストだったと思う。
何もかも捨てて走り去りたい時に絶対また見返す。
nina

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