病気のため45歳で早逝した川島雄三監督の晩年の作品。前衛的な衝撃作「しとやかな獣」とも近い時期だがこちらはだいぶ作風が違う。写実的な描写と純文学的な結末。
賑わうカフェや繁盛している高級な鮨屋など、戦後16年でこんなにも豊か、そして人々の快活なエネルギーを感じる。
自分はまだ生まれてないけど映画の中の風景がどれも強烈に懐かしく郷愁をそそるのは日本人のDNAか。
それにしてもお座敷遊びって何が面白かったのだろう?この作品に限らず、映画の中でも紫煙越しに不快さと退屈しか感じない。おじさんたちはみんな楽しそうだけど。